去年から通い始めた、年中さんの女の子。
はじめはほとんど声を出さず、
レッスンをしていても「ママも来て」と、お母さまがそばにいないと心細い様子でした。
小さな手で鍵盤をそっと押してみても、
うまく音が出ないこともありました。
力の入れ方がまだわからず、鍵盤が下まで届かなかったのです。
それでも、毎週同じ時間に来て、
同じ椅子に座り、同じピアノに向かううちに、
少しずつ、ほんの少しずつ変化が見られるようになりました。
今では、にこっと笑顔を見せてくれます。
ピアノを弾く音も、以前よりずっと大きく、しっかりと響くようになりました。
そして、「これは何の音かな?」と尋ねると、
小さな声でも自信を持って答えられるようになったのです。
その変化は、急なものではなく、
毎週の積み重ねの中で育ってきたもの。
お母さまも、そっと微笑みながら
「成長しましたよね」とお話ししてくださいました。
ピアノの上達だけではなく、
心が安心してひらいていく時間を、
これからも大切にしていきたいと思います。